Compass

№78     

サントリー山崎蒸 溜所 「山崎ウイスキー館」


 

「寿屋」

 

今やウィスキーファンならずとも

 

CM等で多くの方々がその名を知る

 

ジャパニーズ・ウィスキーの聖地

 

緑豊かな「天王山」の麓にある

 

ウィスキー生産の理想郷「山崎」。

 

この地に1923年、旧「寿屋」、

 

現在の「サントリー」社創業者である

 

鳥井信治郎氏が我が国で初めての

 

ウィスキーディスティラリー建設に着工し

 

1929年には国産第一号となる

 

ウィスキー「白札」を初出荷する。

 

その後1937年に発売した「角」は

 

今も根強いファンを持つブランドだ。

 

サントリー社創業から「角」発売までの

 

苦労というものは並大抵のものではなく

 

開高健や山口瞳の著書などにもあるが

 

ただひたすら「挑戦」の一言であった。

 

この険しい工程を蒸溜所開設当時から残る

 

建物「山崎ウイスキー館」にて展示中の

 

日本のウイスキーづくり80年記念展

 

「創業の夢と継承 そして新しい挑戦」にて

 

パネルや展示物、そして実物を通して

 

具体的に学ぶことができるであろう。

 

ウィスキーファン涎垂の製造工程見学は

 

この同館2Fを集合場所として出発する。

 

ナビゲーターのサントリー社女性社員が

 

着用するスカイブルーの清潔感ある

 

スーツが場内で印象強く映える。

 

大麦の発芽・乾燥、それを糖化・ろ過した

 

麦汁を発酵させ「もろみ」を生み出し

 

6種12基あるポットスチルで蒸留した後

 

貯蔵するまでの流れを各作業室を

 

分かり易い説明を受けながら見学する。

 


「閲覧」

 

見学後は貯蔵樽が並ぶホールにて

 

いよいよお待ちかねの山崎12年試飲だ。

 

ナビゲーターはウイスキーと割り物を

 

1対1のロックグラスで楽しむ

 

「ハーフロック」での飲み方を一押し。

 

私はそれとストレートの2つを頂戴し

 

それぞれの味わいの違いを愉しむ。

 

もちろんアルコールがダメという方には

 

ソフトドリンクもキチンと用意されている。

 

試飲後にはウィスキー館の中央部分の

 

吹き抜けを中心にずらり立ち並ぶ酒棚が

 

圧倒的な「ウイスキー・ライブラリー」へ。

 

その名の通り原酒やウイスキーを合わせ

 

約7,000本の酒瓶達が見学者を

 

待ち受けるウィスキーの図書館であり

 

私なども思わず玩具屋で目を輝かせる

 

子どものようにウキウキしながら

 

一本一本をじっくりと眺めまわる。

 

中央のテイスティング・カウンターでは

 

有料ではあるが山崎をはじめとするモルトを

 

リーズナブルな料金で味わう事が出来るので

 

私も山崎の樽出20年を一杯所望。

 

加水用に頂戴した大変美味しい水も

 

かつて水生野(みなせの)と呼ばれた山崎の名水。

 

もちろんウィスキー造りにも使用されている。

 

ストレートで少しだけ飲んだ後に

 

この名水を加水しトワイスアップで飲むと

 

何とも言えない樽香がスッと鼻孔を通る。

 

まさに佳酒の名に相応しい一杯であり

 

ジャパニーズウィスキーもついに

 

ここまで来たかと感激ひとしおである。

 

日本のウイスキー造りの原点である

 

風光明媚なこの地へ何度でも赴きたいと思う。

 

 

 


サントリー山崎蒸溜所「山崎ウイスキー館」

 

大阪府三島郡島本町山崎5-2-1

 

075-962-1423

 

http://www.suntory.co.jp/whisky/distillery/yamazaki/

 

最寄り駅

 

JR山崎駅、阪急大山崎駅より徒歩10分

 

お店一口メモ・・・

 

日本のウイスキーファンなら

 

ぜひとも一度は足を運びたい

 

歴史在るサントリー山崎蒸留所。

 

お帰りの際にはファクトリーショップ

 

山崎「IN THE BARREL」に立ち寄り

 

ウイスキー樽材チップを使用して

 

燻製にしたスモークチーズや

 

私もファンであるイラストライター

 

柳原良平氏の「アンクルトリス」グッズ

 

などもお土産にどうでしょうか。

 

もちろん山崎工場限定のモルトも

 

販売致しております。是非どうぞ。