Compass

№36    

「SAVOY」


 

「黄忠」

 

北長狭通の名店

 

「SAVOY」オーナーバーテンダー:小林省三氏。

 

世界カクテルコンテスト優勝経験者であり

 

NBA(日本バーテンダー協会)連合会相談役の

 

顔を持つ有名バーテンダーのお一人。

 

中國三大奇書の一つ

 

「三國志」の登場人物である「黄忠」のごとく

 

「老いてますます盛ん」な方であり、

 

(小林さん、スミマセン)

 

御年齢を感じさせない抜群の技量を持ち

 

義理を重んじ、人望厚きバーテンダーである。

 

震災後の神戸にあって

 

このお店も例外なく大きな被害を受けながらも再開し、

 

やや小柄な氏の幾分甲高い声から繰り出される

 

数々の話はお客様を思わず微笑ませ

 

神戸の皆さんを元気づけてきた御仁だ。

 

NBA(日本バーテンダー協会)の機関誌

 

「Gazette (ガゼット)」に

 

1998年に11回シリーズとして連載された

 

小林さんの「Cocktail Jockey カクテルジョッキー」は

 

バーテンダーの心構えを中心に

 

氏のバーテンダーとしての考え方や

 

熱き思いが小林節!!で書きつづられ

 

多くのバーテンダーが教科書とした読み物である。

 

 


「人馬像」

 

「SAVOY」店内に入ると

 

最上級ブランデー「コニャック」で有名な

 

レミーマルタン社のシンボルマークである

 

陶器の人馬像がお店の壁側中央で

 

威風堂々とお客様を迎える。

 

レミーマルタン社は、

 

1724年創業の老舗中の老舗コニャック製造会社。

 

ブランデーの故郷:フランス・コニャック地方の町、

 

「ジャルナック」の東北、

 

葡萄農家の息子レミー・マルタン氏が、

 

葡萄の蒸留を手がけたのが始まりである。

 

フランス大凶作の年、

 

1738年に食糧危機を案じた国王ルイ15世が

 

葡萄栽培制限令を発令、

 

コニャック地方の葡萄畑は

 

食物畑への転換を余儀なくされたが、

 

レミー・マルタン葡萄畑だけは

 

その拡大を許可する特権を与えられた。

 

その後、19世紀には

 

コニャックの瓶詰売りも始め

 

20世紀に入りアンドレ・ルノー氏

 

(グランド・シャンパーニュ地区の葡萄栽培業者の子息)が

 

社長へ就任し同社の業績を著しく高め、

 

現在に至っている。

 

フランスでは大凶作、神戸では大震災、

 

ともに苦難を乗り越えてきた

 

レミーマルタンとSAVOY。。。

 

その重みをしっかり受け止めながら

 

グラスを傾ける。

 

 

 


「SAVOY」

 

神戸市中央区北長狭通2-4-7

 

オカニシビル2F

 

078-331-2615

 

http://homepage3.nifty.com/kobe-savoy/

 

最寄り駅

 

阪急三宮駅、JR三宮から徒歩5分

 

お店一口メモ・・・

 

カクテル1杯約1,000円です。

 

お店は三宮駅からもすぐですので、

 

ぜひ名物「小林さんトーク」を聴きに

 

足を運んでは々でしょうか。

 

きっと元気を分けてもらえるはず。

 

ちなみにハーバーランド・モザイクにも

 

姉妹店があります。

 

※大変残念ながらご閉店なさいました。