Compass

№26    

「YANAGASE」


 

「暖炉」

 

三宮駅を出て早足で北野坂を上り地獄坂へ入ると

 

蔦が絡まる洋館風建物に「YANAGASE」の看板が。

 

静かに階段を上りバードアを開け店内に入ると

 

欅(ケヤキ)のカウンターがお客様を迎え

 

お店奥には最近ではほとんど見られなくなった

 

「暖炉」がさりげなく備え付けてあり

 

寒い季節にはヴェテランバーテンダー、中泉 勉マスターが

 

お客様に暖を取ってもらおうと火を焚き店内を暖めてくれる。

 

その店内の雰囲気が何とも心地よく

 

ついつい普段はあまり飲まないロングドリンクスカクテルを

 

お願いしてゆったりとした時を過ごす。

 

主(あるじ)らに磨き上げられた洋酒ボトル達は

 

ライトを浴びて光を放ち

 

バックバーはまるで彼ら・彼女らのステージのようだ。

 

カウンターもピカピカに磨き上げられており、

 

その渋き色合いはお店の年輪をひしひしと感じさせる。

 

今は亡き柳ヶ瀬康治 前マスターが昭和41年に開店し

 

義弟である中泉 勉マスターが守り続けるバー「YANAGASE」。

 

正統派バーとして35年の歴史を持つ老舗中の老舗バーである。

 

神戸のバーテンダー達は必ずこう話す。

 

「神戸のバーで『YANAGASE』さんは

 

真似の出来ない唯一の存在なのです。」

 

 


「爽快」

 

NBA(日本バーテンダー協会)関西本部

 

理事長をお勤めになる中泉氏。

 

普段は大好きな麻雀の話などで気さくに話してくれる

 

神戸の優しいおじいちゃん的なバーテンダーであるが、

 

氏のお作りになるカクテルはあくまで基本に忠実であり

 

最近では女性に好まれるフィズ系のドリンクスには

 

徹底したこだわりを持つ方である。

 

ジン・フィズやバイオレット・フィズ、

 

ピーチツリーフィズ等でご存じの「フィズ」という言葉は、

 

ソーダ水を注いだ時の炭酸気泡が弾ける音の

 

(※シュワーという感じの音。)擬音語から来ており

 

爽快感を表すとも言われ、

 

バーテンダー達はいかにそのうま味と爽快感とを

 

相乗させるかに神経を集中させカクテル作りを行う。

 

中泉氏のお作りになるフィズカクテルは

 

その相乗効果が最大限に引き出され、

 

飲み手を思わず微笑ませてくれる。

 

中泉氏をサポートする若手バーテンダー村井氏の

 

カクテル技術もこれまたなかなかのものであり、

 

中泉さんゆずり!?のトークもじわじわっと来る

 

面白さを持ってたりするので今宵も笑いは尽きない。

 

YANAGASEでは是非フィズカクテルを。

 

 

  


「YANAGASE」

 

兵庫県神戸市中央区山本通1-1-2

 

078-291-0715

 

http://r.gnavi.co.jp/k050300/

 

最寄り駅

 

JR三ノ宮駅 徒歩10分

 

JR新神戸駅 徒歩10分

 

お店一口メモ・・・

 

神戸のバーファンで知らない人はいない

 

老舗オーセンティックバーにもかかわらず、

 

中泉さんの軽快なトークで楽しくお酒を

 

味わうことが出来るグッドバーですよ。

 

年中無休。

 

ウィスキー  600円~

 

カクテル 1,000円~