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№12    

「PUBLIC BAR KOH(コオ)」


 

「北の不夜城」

 

北の大都、北海道札幌市。

 

北の玄関口:新千歳空港からJR快速線で約45分。

 

北海道の県(道)庁所在地として

 

人口約175万人を擁する

 

 道産子文化・経済の中心地。

 

その市内中心部からやや南にかけて展開する

 

 関東以北最大の歓楽街として有名な「すすきの」。

 

「札幌の歌舞伎町」とも言うべきこの街には

 

飲食店や風俗店がひしめき合い

 

その賑わいは朝まで途切れることはなく

 

「北の不夜城」を形成している。

 

その「すすきの」の象徴的建物が「すすきのビル」。

 

恐らくTV等で一度くらいはご覧になったことがあろう。

 

ブラックニッカのマスコット壁絵で

 

すすきのの中でも最も有名なすすきのの「顔」である。

 

クラブやスナックの従業員と思われる方々の中に混じって

 

このビルのエレベータに静かに乗り込み

 

8階のボタンを押す。

 

ゆっくりとエレベータは動きだし目指す8階へ。

 

ドアが開くと同時についつい足取りが速くなってしまう。

 

15歩も歩けば木目が非常に美しく

 

お店の年輪を感じさせる重厚なバードアが

 

10年前と変わらぬ姿で待っていてくれた。

 

PUBLIC BAR 「 KOH 」 。

 

 


「恩師」

 

老舗のこのお店は1973年開店。

 

バックバーにはシングルモルトを中心とし

 

種々の洋酒が整然と並べられている。

 

白のバーコートがよく似合う

 

マスターの大屋康吉さんはの数々の

 

カクテルコンテにも入賞経験をお持ちの

 

ベテランバーテンダー。

 

大屋さんはススキノの生き字引でもあり

 

カウンター越しに戦後から現在にいたる

 

札幌、そしてここススキノの変遷を

 

佳く私にお教えくださったりもする。

 

大屋マスター、そして「KOH」には

 

学生の頃から本当にお世話になっており

 

私が洋酒、特にシングルモルトの勉強を

 

させていただいた大恩あるお店だ。

 

グレンモレンジのチューリップグラスへ

 

注がれたシングルモルト・ウィスキー達は

 

グラスの中でその香りをひろげ

 

蓋を明けた瞬間に熟成した彼らの香りを

 

余すところなく楽しませてくれる。

 

ふと壁を見ると

 

「オールド・パー」ウィスキーの由来ともなった

 

「トマス・パー」の肖像画が掲げられており

 

氏の年齢のように続いて行くであろう

 

このグッド・バーを静かに見守っている。

 

またお店奥のサイドボード内には

 

見事なミニチュアボトルのコレクションが並び

 

なかなかお目にかかれないレアなボトルも数多く

 

お客さんの目を楽しませてくれる。

 

カクテルのバリエーションも豊富であり

 

オリジナルのカクテルブックを眺め

 

オーダーを決めかねているお客さんも見受けられる。

 

札幌へ行く際には必ずお邪魔するお店である。

 

 


「PUBLIC BAR KOH(コオ)」

 

札幌市中央区南4条西3丁目

 

すすきのビル 8F

 

011-531-2801

 

最寄り駅

 

札幌市営地下鉄南北線「すすきの」駅

 

出口3 より徒歩1分

 

お店一口メモ・・・

 

サッポロの老舗、年中無休のお店。

 

毎年頂戴する年賀状には

 

楽しくカクテルの由来が織り込まれており、

 

嬉しい限りです。

 

楽しみにさせて頂いてます。

 

サイドメニュー一番のおすすめはニシンの漬け物。

 

お酒がついつい進んでしまいます。

 

(もしかしたらメニューには無いのかも?!)

 

チャージなし、カクテル1,000円~。